「最近つまずきやすい」「立ち上がるのがつらい」——それはロコモ(ロコモティブシンドローム)のサインかもしれません。日本整形外科学会の「ロコモ度テスト」の判断基準にそって、2つのテストで移動機能をセルフチェックできます。
監修:ボリス・スリュサール(ノルディックウォーキング指導者・主任審判)
① 2ステップテスト
できるだけ大股で2歩進み、着地したつま先から、スタート地点のつま先までの距離(2歩幅)を測ります。バランスを崩さない範囲で、転倒に注意して行ってください。
② 立ち上がりテスト
反動をつけずに、いすや台から立ち上がれる高さを選んでください(無理はしないでください)。
ロコモとは?なぜチェックが大切なのか
ロコモティブシンドローム(ロコモ)は、骨・関節・筋肉などの「運動器」が衰え、立つ・歩くなどの移動機能が低下した状態です。進行すると転倒・骨折や要介護につながるおそれがあります。厚生労働省もロコモ予防を健康施策に位置づけており、早めに気づいて運動習慣で対策することが重要です。
ロコモ度の判定基準
ロコモ度テストは「立ち上がりテスト」「2ステップテスト」「ロコモ25(25項目の質問票)」の3つで構成され、いずれか1つでも該当すれば、最も進行した段階が判定結果になります。本ツールは前者2つを自動判定します。
| ロコモ度 | 2ステップ値 | 立ち上がりテスト | 状態の目安 |
|---|---|---|---|
| 該当なし | 1.3以上 | 片脚で40cmから立てる | 移動機能は保たれている |
| ロコモ度1 | 1.1以上1.3未満 | 片脚40cmは不可 | 低下が始まっている |
| ロコモ度2 | 0.9以上1.1未満 | 両脚20cmは不可 | 低下が進行している |
| ロコモ度3 | 0.9未満 | 両脚30cmは不可 | 進行し社会生活に支障 |
ロコモを防ぐ・改善するには
日本整形外科学会は、ロコモ対策として「ロコトレ」(片脚立ち・スクワット)と、適度な運動習慣をすすめています。なかでもノルディックウォーキングは、2本のポールで全身の約90%の筋肉を使い、下肢の筋力とバランスを保ちながら、関節への負担を抑えられる運動です。ポールが体を支えるので、移動機能に不安のある方でも比較的安全に始められます。
ポール1本から、無理なく歩行機能ケアを
ノルディックウォーキングの始め方【初心者向け完全ガイド】で、シニアにやさしい始め方とポールの選び方を紹介しています。
よくある質問
Q. ロコモ(ロコモティブシンドローム)とは何ですか?
骨・関節・筋肉など「運動器」の衰えによって、立つ・歩くといった移動機能が低下した状態を指します。進行すると要介護のリスクが高まるため、日本整形外科学会が2007年に提唱し、早期のチェックと対策を呼びかけています。
Q. 2ステップ値はどうやって計算しますか?
「2歩幅(cm)÷ 身長(cm)」で求めます。できるだけ大股で2歩進み、着地したつま先からスタート地点のつま先までの距離を測ってください。値が1.3未満だとロコモの可能性があります。
Q. ロコモ度が高いと出ました。どうすればいいですか?
本ツールは簡易チェックです。ロコモ度2以上に該当した方や、痛み・つまずきなど気になる症状がある方は、整形外科での相談をおすすめします。あわせて、片脚立ち・スクワットなどのロコトレと、無理のないウォーキングを習慣にしましょう。
Q. ノルディックウォーキングはロコモ予防に役立ちますか?
2本のポールで全身の約90%の筋肉を使い、下肢の筋力・バランス・歩行機能の維持に役立つ運動です。ポールが体を支えるため関節への負担を抑えやすく、シニアや運動に不安のある方でも始めやすいのが特長です。
出典:日本整形外科学会「ロコモ度テスト」臨床判断値(2015年5月公表、2020年にロコモ度3を追加)、ロコモONLINE(locomo-joa.jp)、厚生労働省。本ページは啓発・セルフチェックを目的とした簡易ツールであり、医学的診断に代わるものではありません。