ロコモティブシンドロームを予防する!ノルディックウォーキングで「歩ける体」を守る方法【2026年版】

ロコモティブシンドロームとは?予防のための歩き方とノルディックウォーキング【2026年版】

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⚕️ 医療情報の取扱い
本記事は教育目的の一般情報であり、医学的診断・治療の代わりにはなりません。具体的な症状や治療については必ず医師にご相談ください。本記事は薬機法上の医薬品・医療機器の効能効果を示すものではありません。

技術監修:ボリス・スリュサール(ノルディックウォーキング指導者・主任審判/スポーツクラブ「Nordic Brovary」主任コーチ)

※注意:この記事は一般的な健康情報の提供を目的としています。症状がある場合は医師にご相談ください。

重要ポイント

ロコモティブシンドロームは運動器の障害により移動機能が低下した状態で、ノルディックウォーキングはロコモ予防に取り入れやすい運動のひとつです。

  • 該当者数:日本人の4,700万人が該当
  • 予備軍:日本人の3人に1人が予備軍
  • 提唱年:2007年に日本整形外科学会が提唱
  • 全身運動:ポールを使うため腕や肩も動かす

目次

  1. ロコモティブシンドロームとは?
  2. 日本人の4,700万人が該当 — 他人事ではない
  3. ロコチェック:あなたは大丈夫?
  4. ロコモ・サルコペニア・フレイルの違い
  5. 自宅でできるロコトレ
  6. ロコモ対策にノルディックウォーキングを取り入れる理由
  7. ウォーキングに使えるアイテム
  8. ロコモ予防8週間プログラム
  9. FAQ

あなたは知っていますか?
日本人の3人に1人が「ロコモ予備軍」です。

こんなサイン、見過ごしていませんか?

  • 片足で靴下が履けなくなった(壁に手をつくのが当たり前に)
  • 横断歩道を青信号の間に渡りきれない、と内心思っている
  • 15分立ち続けるのが「修行」に感じる
  • 「ロコモ」「サルコペニア」、聞いたことはあるが他人事だと思っている

大丈夫、ロコモは早めに気づいて運動習慣を整えることが大切だとされています。本記事では、そのための運動と歩き方を紹介します。

ロコモティブシンドロームとは?

ロコモティブシンドローム(通称:ロコモ)は、日本整形外科学会が2007年に提唱した概念で、運動器の障害により移動機能が低下した状態を指します。骨、関節、筋肉、神経——これらの運動器が衰えると、歩く・立つ・座るといった基本動作が困難になり、進行すると要介護になるリスクが高まります。

世界中で「ロコモ」は日本発の医学概念として注目されています。locomotive syndrome(LS)として国際的にも論文が増加中です。

日本人の4,700万人が該当 — 他人事ではない数字

データ数値出典
ロコモ該当者約4,700万人日本整形外科学会推計
40歳以上の有病率約80%がロコモ予備軍ロコモチャレンジ推進協議会
要介護原因 第1位運動器の障害(25%)厚生労働省2022年
健康寿命と平均寿命の差男性8.49年、女性11.63年厚生労働省(2022年の推計)

つまり、40歳以上の日本人の大多数がロコモの危険にさらされています。だからこそ、今から運動習慣をつくることがロコモ対策の基本とされています(日本整形外科学会「ロコモONLINE」)。

ロコチェック:あなたは大丈夫?7項目セルフテスト

日本整形外科学会が推奨するロコチェック。1つでも該当したらロコモの可能性があります。

#チェック項目該当?
1片脚立ちで靴下が履けない□
2家の中でつまずいたり滑ったりする□
3階段を上るのに手すりが必要□
4家のやや重い仕事が困難(掃除機、布団の上げ下ろし等)□
52kgの買い物(1リットルの牛乳2本)を持ち帰るのが困難□
615分くらい続けて歩けない□
7横断歩道を青信号で渡りきれない□

1つでも「はい」がある方は、今日からロコモ対策を始めましょう。ノルディックウォーキングは、ロコモ予防のために取り入れやすい運動のひとつです。

もっと客観的に確かめたい方へ

日本整形外科学会の「2ステップテスト」の結果を入れるだけで、ロコモ度(ロコモ度1〜3)を判定できる無料ツールを用意しています。

ロコモ度チェックを使う →

ロコモ・サルコペニア・フレイルの違いは?

「ロコモ」とよく一緒に出てくる言葉にサルコペニアとフレイルがあります。どれも加齢による衰えを表しますが、対象とする範囲が異なります。

用語意味覚え方
サルコペニア加齢にともなう筋肉量・筋力の低下「筋肉」の衰え
ロコモ骨・関節・筋肉・神経など運動器の障害で、立つ・歩くといった移動機能が低下した状態「運動器全体」の衰え
フレイル加齢とともに心身の活力が低下し、要介護の一歩手前にある状態(身体的・精神的・社会的な側面を含む)「心と体全体」の衰え

3つの関係を図にすると、筋肉の衰え(サルコペニア)→ 運動器全体の衰え(ロコモ)→ 心身全体の衰え(フレイル)→ 要介護という流れで覚えるとわかりやすいでしょう。フレイルは厚生労働省研究班の報告書で「健康な状態と要介護状態の中間」と位置づけられ、適切な支援で生活機能の維持・向上が可能とされています。また日本整形外科学会は、2020年に追加したロコモ度3を、運動器が原因の「身体的フレイル」に相当する段階と説明しています。

自宅でできる「ロコトレ」:かかと上げ・フロントランジも

日本整形外科学会の「ロコモONLINE」では、基本のロコトレとして片脚立ちとスクワットを紹介しています。さらに、ロコトレにプラスする運動としてかかと上げ(ヒールレイズ)とフロントランジも挙げられています。

運動やり方1日の目安
片脚立ち転倒しないよう、机などにつかまれる場所で、床につかない程度に片脚を上げる左右1分ずつ×3セット
スクワット足を肩幅に開き、お尻を後ろに引くように2〜3秒かけてゆっくり膝を曲げ、ゆっくり戻す5〜6回×3セット
かかと上げ(ヒールレイズ)両脚で立ち、かかとを上げてゆっくり下ろす10〜20回×2〜3セット(できる範囲で)
フロントランジ脚をゆっくり大きく前に踏み出し、太ももが水平になるくらいまで腰を下げてから戻す5〜10回×2〜3セット(できる範囲で)

回数は同サイトが示す目安です。痛みがある場合や転倒が心配な場合は無理をせず、できる範囲から始めてください。これらのロコトレに、次の章で紹介するノルディックウォーキングを組み合わせると、下肢の筋力やバランスに加えて、歩く持久力づくりにも一緒に取り組めます。

ロコモ対策にノルディックウォーキングを取り入れる理由

ロコモの原因ノルディックウォーキングで期待されること
筋力低下(サルコペニア)ポールを押す動作で腕や肩も使い、上半身と下半身を一緒に動かせる
骨密度低下(骨粗しょう症)体重がかかる運動なので、骨に適度な刺激が加わる(骨粗鬆症のガイドラインでも荷重運動が勧められています)
関節の変性(変形性関節症)ポールが体重を分散し、膝への負担を和らげるとされる
バランス能力の低下4点支持で安定しやすく、バランストレーニングにもなる
柔軟性の低下大きな歩幅と腕の振りで、股関節や肩関節を大きく動かせる
持久力の低下中程度の有酸素運動として、歩く持久力づくりに取り入れやすい

ウォーキングに使えるアイテム

ロコモが進むと、買い物のたびにベンチを探す——そんな「歩ける生活の質」の低下は、ご本人にもご家族にも大きな負担になります。だからこそ、無理なく毎日続けられる道具選びが重要です。本記事では、その観点からアイテムを選びました。

ZAMST 膝サポーター EKシリーズ

日本のスポーツメディカルブランドZAMST(ザムスト)の膝サポーター。左右兼用・着脱が簡単で、圧迫力を調節できるタイプです(Amazonの商品ページの表示)。膝に痛みや持病がある方は、使用前に医師にご相談ください。

ZAMST 膝サポーター EKシリーズ
ZAMST EKシリーズ

ZAMST BODYMATE 薄型サポーター

薄型タイプの左右兼用サポーターで、スポーツ全般や日常生活向けとして販売されています(Amazonの商品ページの表示)。膝に痛みがある方は、使用前に医師にご相談ください。

ZAMST BODYMATE 薄型膝サポーター
ZAMST BODYMATE 薄型

あわせてチェックしたいアイテム

アイテム特徴
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つまずきにくさに配慮したシューズ・インソールの選び方

ロコチェックの項目には「家の中でつまずいたり滑ったりする」も含まれています。転倒予防をうたうシューズには、靴底が滑りにくい素材やつま先が上がりやすい形状、着脱しやすい面ファスナーなど、つまずきにくさに配慮した設計のものがあります。靴を選ぶときは、かかとがしっかり固定されるか、つま先に適度なゆとりがあるか、靴底が厚すぎて足元が不安定にならないかを、実際に履いて確かめると安心です。中敷き(インソール)も、足裏へのフィット感を補う目的の製品が市販されています。ただし、靴や中敷きだけで転倒を防げるわけではありません。すでに転倒したことがある方や足に痛み・変形がある方は、購入前に整形外科などで相談してください。靴選びの詳細は服装・シューズ完全ガイド、歩行の支えが必要な方は杖(ステッキ)の選び方ガイドもあわせてご覧ください。

ロコモ予防 ノルディックウォーキング8週間プログラム

週頻度時間内容ロコモ対策ポイント
1-2週2回10分平坦な道をゆっくりまず「歩ける」自信をつける
3-4週3回15〜20分歩幅を少し広げる股関節を大きく動かす
5-6週3〜4回20〜30分軽い坂道にチャレンジ下半身の筋力づくり+骨に体重をかける
7-8週4回30〜40分速歩インターバル導入息がはずむ程度の運動+バランスを意識

より詳しいプログラムは50代からの運動習慣の作り方をご覧ください。

よくある質問

Q. すでに膝が痛いのですが、ノルディックウォーキングはできますか?

A. ポールが体重を分散するため、通常のウォーキングより膝への負担を抑えやすいとされています。ただし、強い痛みがある場合は整形外科を受診してから開始してください。サポーターを併用する場合は、医師に相談してから選ぶと安心です。詳しくは膝の痛みとノルディックウォーキングをご覧ください。

Q. ロコモは治りますか?

A. ロコモは病名ではなく、移動機能が低下した「状態」を表す言葉です。日本整形外科学会の啓発サイト「ロコモONLINE」では、ロコトレなどの運動を続けることがロコモ対策の基本とされています。痛みや歩きにくさが続く場合は、整形外科にご相談ください。

Q. 遺伝的にロコモになりやすい体質はありますか?

A. 骨密度や筋肉のつきやすさには、遺伝的な要因も関わるとされています。ただし、ロコモには年齢や運動習慣、体重、けがや病気など多くの要因が関わり、市販の遺伝子検査でロコモのなりやすさがわかるわけではありません(遺伝子検査でわかること・わからないこと)。検査に頼るより、日々の運動習慣づくりを優先しましょう。

Q. ロコモ・サルコペニア・フレイルを防ぐには、何をすればいいですか?

A. フレイル予防では、「運動(身体活動)」「栄養」「社会参加」の3つが柱とされ、厚生労働省や自治体の啓発でも紹介されています。東京大学の研究では、複数の柱に取り組むことの大切さも報告されています。運動では、本記事で紹介したロコトレやノルディックウォーキングで筋力とバランスを保ちましょう。栄養では、1日3食で筋肉のもとになるたんぱく質をしっかりとり、社会参加では外出して人と交流する機会を持つことが大切です。仲間と一緒に歩くことは、運動と社会参加を両立できる方法のひとつです。

まとめ:ロコモは早めの対策が大切

ロコモティブシンドロームは気づかないうちに進行する「沈黙の症候群」です。ノルディックウォーキングは、その対策として取り入れやすい運動のひとつです。ポール2本を使って、筋力・バランス・柔軟性を意識しながら、骨にも体重がかかる運動ができます。今日から少しずつ始めて、10年後も「歩ける体」を目指しましょう。

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執筆:イェウヘン・ポリシュク|技術監修:ボリス・スリュサール
※ この記事は一般的な健康情報の提供を目的としています。医療アドバイスではありません。
※ Amazonのアソシエイトとして、NordicLabは適格販売により収入を得ています。

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